ベニヤ板の響板
下の画像は某大手国産ピアノメーカーの超廉価版ピアノの内部です。写真では分かりにくいかも知れませんが、弦の後ろ側にある響板がベニヤ板になっています。
コストダウンもここまで来たか!と言う感じです。響板はステレオで言えばスピーカーになる部分で 、弦の小さな振動を増幅してピアノの響きを作る重要な部品です。下は通常のピアノの響板です。一般的にはアラスカのスプルース(松の一種)を柾目にカットしてつなぎ合わせた物を使用します。音の振動は木目方向に速く伝達されます。そして、響板の裏側に木目と直角に響棒と呼ばれる棒状の部品を取付けることで、振動が全体にすばやく伝わるようになっています。
品質の低いモデルは、一時的には売り上げに貢献するかも知れませんが、ピアノは廃棄されるまで市場に存在しますので、メーカーのブランドイメージは低下すると思います。
中国が台数の上では世界一のピアノ生産大国となった今、日本のピアノメーカーは、ヨーロッパ製に負けない高品質なピアノを製造することに注力していただきたいと願います。
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