クリストーフォリのピアノ
昨日はクリストーフォリのフォルテピアノによるコンサートを聴きに行きました。このコンサートは(社)日本ピアノ調律師協会関西支部阪奈和地区の主催で、堺市にある「スペース クリストーフォリ堺」で行われました。
最初にピアノが作られたのは、1700年頃にイタリアのチェンバロ製作者であったバルトロメオ・クリストーフォリによるものだと言うことは良く知られています。それまで鍵盤楽器の主流だったチェンバロは、弦をはじいて音を出す仕組みのため、音の強弱がつけられませんでした。クリストーフォリは、ハンマーで弦を打つ仕組みを考え出し、音の強弱がられるようになりました。
音色はチェンバロに似ていますが、パルプを丸くした中空のハンマーで打弦しているため、軽やかで優しい響きでした。また4オクターブの音域とは思えない程表現力豊かな演奏でした。
後半は、このフォルテピアノの製作者によるレクチャーもありました。サイプレスやイタリアポプラなど、当時と同じ材料を使用していることや、響板が弦の張力の影響を受けないように内部が2重構造になっていること、チェンバロに似たボディーですが、ハンマーの打弦後の反発力を得るためにチェンバロより張力が高いことなど、製作者ならではの興味深い話を聞くことができました。
最後は楽器を弾かせていただくこともでき、当時の響きを手と耳で感じることができる貴重な体験でした。
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